カブトムシ飼育マニュアル
昆虫の王者で皆の人気者・カブトムシ。成虫・幼虫共に丈夫で飼育は比較的簡単です。
しかし、野外で採集または買ってきた成虫をどんなに大事に飼育しても、夏の間しか生きられません。そこで飼育する時にほんの少し工夫を凝らすだけで簡単に卵を産んでくれます。

卵から孵った幼虫は9〜10ヶ月で成虫になり、年中飼育が楽しめるだけでなく、自分で幼虫を育てる楽しみもあるため、羽化した時の喜びはひとしおで、ただ飼育するよりは楽しみが増えます。

筆者の経験に基づいていますので、この飼育マニュアル通りに飼育して失敗しても当方で責任は一切ないものとさせていただきます。

入手方法
野外で採集した場合、ほとんどが交尾済で♀だけを入れてもすぐに卵を産んでくれるので、無理に♂と♀を一緒にしなくても大丈夫です。
ただし、夏の初めに採集したり、前の年から幼虫を育てたものを使う場合は、♂と♀を一緒にして交尾させる必要があります。
夏休み後半は数が少なくなっていますので、♀しか採れなくても、卵を産ませる方に優先しましょう。


産ませ方
用意するもの
野外で採集してきた、またはお店で買ってきたペアを入れる前に下記のものを用意しましょう。
  1. プラケース大(高さ24cm×縦22cm×横37cm)
  2. コバエ防止シートまたは穴あきビニール(できれば)
  3. 微粒子発酵マット
  4. 餌台
  5. 餌ゼリー(リンゴやバナナ、ヨーグルト、カルピスの原液もよい)
  6. 止まり木
産卵セット
プラケース大に底から8〜10cmぐらい発酵マットを堅く敷き詰め、その上に腐葉土等をやわらかく詰めます。
トータルで15cm以上の厚さが必要です。ひっくり返り防止のため、木の破片と餌を入れて完成です。
餌はゼリーか、バナナ、リンゴを与えましょう。スイカやメロンはダメです。

注意!!
交尾のために♂と♀を同居させた場合、最低でも1週間程度で♂を別容器に隔離しましょう。そうしないと♂が産卵の邪魔になるばかりか、交尾を繰り返すことで双方共に弱ってしまうことがあります。


産卵セット 隔離♂
▲産卵セットの一例。基本的には♀1匹しか入れない。

▲別容器に隔離された♂。別々に飼育した方が長生きできる。

♂と♀を一緒にして1週間から10日ぐらいしたら別々にしましょう。♀がずっと土の中に潜っていることがありますが、餌が減っていれば生きていますのでので、安心してください。

ケースの底に卵や小さい幼虫が見えれば、産卵は成功です。秋になって成虫が死んでから取り出しますが、夏の早いうちにセッ トした場合は、新しいセットを作って♀を移してください。

【保護者の方へ】
カブトムシの入手方法は様々ですが、毎年おおむね4月頃にホームセンター等で幼虫が売り出されている場合がありますので、育てて成虫にすることができます。
都市近郊で雑木林が残っているところでも簡単に採集できますので、居住地域の環境に合わせて野外採集するか買うかにしましょう。産卵数が多いので、♂・♀それぞれ1匹ずつ飼育した方がベターです。


幼虫飼育
. 9〜10月になって成虫が死んでから幼虫を取り出します。卵を産み終えた♀はそのまま土の中で死んでいることが多いので、餌が減っていなければまず間違いありません。

まずは新聞紙を広げ、その上にケースをひっくり返します。幼虫が出てきますので、大ケースに多くても10匹ずつ分けましょう。

幼虫 幼虫
▲ひっくり返したケースから出てきた幼虫。土を入れたケースは重いので、おうちの人にやって貰おう。

幼虫 野外では大きな朽ち木をひっくり返すとその下にいることが多いので、見つけたら持ち帰って育てるもできるよ。冬は深く潜っているので、11月までと3〜5月が見つけやすい。

いくつかのケースに分けたら、餌を入れましょう。幼虫の餌は腐葉土や朽ち木です。腐葉土を使う場合は薬が入っていないものを選びましょう。

できれば発酵マットがお勧めですが、お金がかかるので、朽ち木マットを混ぜたりする等で、工夫しましょう。
朽ち木も一緒に入れると大きくなりやすいです。

冬の間は家の軒下等、一日中日が当たらないところにケースを置きましょう。間違ってもストーブ等のついた部屋に置いてはいけません。

春になったら(3〜4月)、ケース底のマットを10cmぐらい堅く押し固め、新しい餌を入れます。 5〜6月になると蛹室を作りますので、ケースを動かしたりいけません。5月半ばを過ぎたら触らないようにしましょう。

【保護者の方へ】
カブトムシの幼虫は大変大食いです。特に春以降は蛹になるために食べる量が多くなりますので、糞が多くなったら餌が足りなくなっています。
糞は肥料になる等、色んな使い道がありますので、できれば捨てないでとっておきましょう。
餌交換時、ふるいにかけて糞を取り除いておくとよいです。



成虫になったら
7月頃に成虫になりますので、出てきたら成功です。羽化しても外に出てくるのは夜ですので、注意してみましょう。

蛹から成虫になるところを見るのは難しいですが、5月のうち(できればゴールデンウィーク中)にコーヒーの空きびんに幼虫を移し、黒い紙を巻いておけば、ガラス越しに部屋を作ってくれますので、観察できる可能性が高まります。

羽化した成虫から次の子どもを産ませることはできますが、2〜3 年したら別の♂または♀を入れた方がいいです。

【保護者の方へ】
自分で野外採集したものはどこで採集したか明確なので、前年の夏にどこで親を採ったかを記録してください。新しい血を入れる場合も同様です。
ただし、お店で買ってきたものやどこで採集されたか分からない個体の場合は野外に放してはいけません。




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