今日で8月も終わり、明日から9月です。
教育委員会による展示では、高校の部活で制作したパネルの一部が展示されていました。蝶を中心に育てていたので、1枚ずつ紹介します。
まずはウラギンシジミです。名前の通り、翅の裏が銀色の蝶です。飼育期間は1990年9~10月で、文化祭の時に幼虫が実物展示されていました。
この時は準備期間でパネル制作に追われ、19時頃まで居残る日々でした。生徒はもちろん外へ観察に行ける筈もなく、当時の顧問の先生が卵や幼虫を採集していました。
クズの花に産卵され、幼虫は花や蕾を食べていました。通常、シジミチョウ科の幼虫は蜜を出す器官があり、蜜を出すことで蟻がそれをなめに集まり、外敵から守って貰っています。このように共生関係を持っているのですが、ウラギンシジミの幼虫は蜜を出す器官がなく、保護色で花に似せ、脅かすと毛の束を出すことで身を守っています。
文化祭期間中に一部の蛹が羽化し、来客奈前で羽化の瞬間を見て貰いました。翌年の文化祭ではオナガアゲハで同様に来客の前で羽化の瞬間を見ることになりますが、後日改めて説明します。
飼育期間は1か月程度でしたが、この蝶は成虫で越冬します。秋に羽化した成虫が越冬するので、成虫の寿命はおよそ半年と長くなります(春~夏に発生する成虫の寿命は2~3週間程度)。
冬には越冬観察もしたりしているので、ある意味いろんな付き合いがあった蝶ともいえるでしょう。