秋田遠征2日目は湖畔に行き、クニマスを見てきました。バスで湖畔に着き、田沢湖クニマス未来館はどこにあるか案内図を見たら…なんと遠いではありませんか!辰子姫像もほぼ半周しとところにあります。そこで、レンタサイクルを借りて行くことにしました。
約35分で到着、生きているクニマスとのご対面です。

田沢湖クニマス未来館です。ここに山梨県から貸与されたクニマスが展示されています。入館料は大人300円ですが、仙北市民および身体障害者は無料です。

生きているクニマスとご対面です!田沢湖では80年以上前に絶滅しましたが、山梨県の西湖に移植されたものが生き残っていました。ヒメマスと似ていますが、体が黒くて斑点がありません。決定的な違いは鰓耙(さいは)数と幽門垂数の違いです。
鰓耙(さいは)数がヒメマスの27~40に対し、クニマスが31~43と若干多く、幽門垂数はヒメマスの67~94に対してクニマスが46~59とかなり少ないことです。
田沢湖が魚の棲む環境としては決してよくない貧栄養湖であり、餌に不自由していたことによります。
絶滅した筈の幻の魚に出会えるとは思ってもいなかったことでしょう。

クニマスを見終わった後は未来館を出て、次の目的地である辰子姫像に行きました。ここは1997年3月に秋田の伯父さんに連れて貰ったところで、25年ぶりの再訪になります。
当時は3月でまだ雪が残っていましたが、今回の再訪は夏です。

湖面は透き通っていて、魚が泳いでいるのが見えました。泳いでいるのはウグイです。水が透き通っていることは、貧栄養湖である証です。魚の餌となるプランクトンが少ない訳で、クニマスが独自の進化を遂げていたということになります。
残念ながら湖の水質はph5.2でまだサケ科の魚が棲める環境ではなく、クニマスはまだ田沢湖に戻れません。中和処理施設があるのですが、一度壊してしまった自然環境を元に戻すことが難しいことを証明しています。
しばらく辰子姫像付近で撮影した後は来た道を戻り、13時近くには田沢湖湖畔バス停付近に戻ってレンタサイクルを返し、遅い昼食にしました。