スジクワガタ割出、しかし…

今日は午前中、LUMBERJACKレンタルBOXの虫メンテに行ってきました。

 

産卵セット 割出
放置セット整理の第一弾として、まずはスジクワガタの産卵セットを割り出しました。ゼリーが減っておらず、♀の生死は不明な状況でした。材はかなり柔らかくなっていました。

 

スジクワガタ♀ スジクワガタ♀
スジクワガタの♀を発見!材の中に潜って寝ていたようです。湿らせたティッシュをプリンカップに詰めて♀を乗せたところ…掴まっていたので生存を確認したことになります。

現状唯一のスジクワガタ♀であり、現行フィールドで採集した貴重な個体です。旧フィールドの稲城フィールドでは30年近く見つからず、現フィールドに生息しているのが不思議なくらいです。高校の後輩が見つけた場所は一部が開発されたため、生息地が分断、後退したのも一因でしょうか。

 

割り出し結果
材は手で崩せるぐらいに柔らかくなっていましたが、結果はゼロでした。

コクワガタと違って気難しいのか、材の好みがうるさいようで、産卵は難しいです。現フィールドでは唯一の山地性クワガタですが、アカアシクワガタを除いて産卵させるのが難しい気がします。幼虫が取れても夏場は温度を下げなければならないのも難しくしています。

また今夏に採卵チャレンジですね。真夏を避けるなら4月後半以降がよさそうです。

スジクワガタ産卵セット

今日の夕方、スジクワガタの産卵セットをしました。

スジクワガタのブリードは難しく、これまで一度も採卵に成功したことはありません。

 

産卵材
昨日の夕方から丸1日材を加水しました。

 

産卵セット 産卵セット
材を2/3程度マットで埋めました。柔らかめで水分多めとし、水切りはしていません。マットを表面だけお湿り程度にしたのも、材からの余分な水分吸収分を考慮しています。

餌ゼリーを入れ、♀を放しました。コクワガタとは違い、これで産卵してくれるという保証はありません。

東京近郊の丘陵地ということもあって、生息数が少ないので採集数は望めません。♀が3頭いれば、材の配置や種類(霊芝材を使う)を変える等ができますが、複数採集できればの話で、なかなかそうはいきません。

フィールドが変わるきっかけを作った虫であることは変わらず、8月の旧盆前…立秋前後には発生状況次第で更なる発見が期待できるかもしれません。

しばらくは綱渡り状態での挑戦となりそうです。

スジクワガタ採集

今日は朝のうちは晴れていたものの、午後は雲が増えて微妙な感じでした。近所のフィールドに出て、樹液の出ている木を少し見回ったところ…。

 

スジクワガタ♀ スジクワガタ♀
スジクワガタの♀を採集しました。昨シーズンは虫が少なく、見つけられなかったので2年ぶりです。コクワガタの♀かと思ってよく見たら前翅のスジがはっきりしていたのでスジクワガタと確認できました。

コクワガタより小さいのにノコギリクワガタより多くの緑が残っているところでないと生息できず、いるところといないところがはっきりしているそうです。

そのため、旧フィールドの稲城エリアでは1993年8月に見つかったきりで30年近く確認できていません。現フィールドでは確認できているのに稲城では確認できないのか?近隣地区だからといって「あちらにもいるから、こちらにもいる可能性はある」とは限らないようです。

かつては生息地が限られていたのが宅地化で消滅、絶滅したのが正しいでしょう。雑木林の残存エリアでも放置が進んでいるだけでなく、面積からして厳しいと言わざるを得ません。

久しぶりにブリードにチャレンジとなりますが、難しいので一筋縄ではいかなさそうです。

2日目の灯火採集

今日、ヤフオクに出品し落札された福島産ノコギリクワガタ幼虫が旅立って行きました。50頭中40頭で、残ったのは10頭だけです。

明日にはAmazonで発注したものが届きますし、未知の領域へ踏み入れつつある感じがします。

 


※ミヤマクワガタ♀

夕食後は灯火採集です。前日と違い、広場でのイベントがなく、ライバルもほとんどいません。まずはミヤマクワガタの♀を見つけました。

 


※アカアシクワガタ♀

続いてアカアシクワガタの♀を採集しました。これで、アカアシクワガタは前日の♂と合わせてペアが揃いました。

 


※ウスバカミキリ

スキー場の上に明かりがあるのを見つけ、そこへ行ってみることにしました。ウスバカミキリを見つけ、撮影後に採集しようとしたら落ちてしまいました。落ちたところが草むらだったので、見つけられませんでした。

 


※ミヤマクワガタ♀

再び温泉郷周辺を捜索すると、1匹のクワガタ♀がひっくり返ってじたばたしているではありませんか?脚のすねに黄色紋があるので、ミヤマクワガタの♀と分かりました。撮影してから採集しました。

 


※カブトムシ♂

捜索を終え、宿方面へ来た道を歩くと、カブトムシが歩いているのを見つけました。撮影後に採集しましたが、♂だけなのでブリードの対象外とし、標本にするために毒ビンに入れました。

民宿の門限まで時間がまだあるので、道の駅も調べることにしました。こちらではトウホククロオサムシとコカブトを見つけたのみでした。

22時近くになったので、切り上げて宿に戻りました。

 


※採集成果

この日はクワガタだけでも

ミヤマクワガタ4♀
コクワガタ1♀
アカアシクワガタ2♀
スジクワガタ1♂

の合計8頭も採集できました。

2020年シーズン総括【前編】

10月も後半になり、夜の気温も18度を下回る日が多くなってきました。最後に野外でコクワガタを見たのは5日で、これにて今季の夜間樹液採集は終了したと見られます(終了日の確定は11月末予定)。

新潟遠征の報告は一旦お休みし、2020年シーズン総括をします。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、東北や新潟遠征が危ぶまれましたが、青森が中止になっただけで、採集したクワガタは6種をキープできました。

2日に分けて報告します。今日はオオクワガタ、コクワガタ、スジクワガタです。

 

オオクワガタ
 
まずはオオクワガタです。今季は福島で採集できず、4年連続採集はなりませんでした。しかし、友人のライトトラップに飛来していたので撮影させて貰った他、9月の新潟遠征で採集でき、2014年7月の合宿以来、6年ぶりのリベンジを果たせました。

また、友人から福島遠征時に新潟産の採集個体をお土産に戴き、WDの飼育個体は福島産2♀、青森産1♀、新潟産2♂5♀となっています。

新潟での初採集で、福島に続いて採集実績を残すことができました。あとは本命の青森産で、秋田産もいずれは狙うことになるでしょうか。

 

コクワガタ

今季も新旧フィールドの両方で見られましたが、福島遠征ではライトトラップに飛来しませんでした。9月の新潟遠征では1♂2♀を採集できた他、今季から新フィールドでも採集する方針になり、都県境を挟んでそれぞれ1♂1♀のペアを採集しました。

都県境を越えての交流の可能性もありますが、近親交配を防ぐための合理的な行動ともいえるでしょう。都道府県境とかは人間が行政上で引いた境であって、これを昆虫に当てはめるのはおかしな話ともいえるのです。

ただし、旧フィールドでは昨季から採集せず、観察のみにとどまりました。

 

スジクワガタ

今季は近所も含めた新フィールドのみで採集しました。8月10日には近所で日中に見つかり、この時は自分ちの近くで見つかるとは思わなかったので、衝撃を受けました。

これにより、生息地が連続している可能性が高まった反面、旧フィールドでは絶滅したか生息地が分断されつつも生き残っているかの仮説ができました。

今季は♂しか採集できませんでしたが、本種が生息していることは、まだまだ自然が豊かな環境であるといえるでしょう。

明日はノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、アカアシクワガタについてまとめます。

近所産スジクワガタ

スズムシ生息の可能性を探るため、久しぶりの日中観察でした。ただし、猛暑でかなり暑かったですが。

 


山道に入ってすぐの樹液ポイントで、まさかの…

スジクワガタ

を見つけました。

現在のフィールドでは2年前からスジクワガタを見つけていますが、神奈川県側です。東京都と神奈川県との都県境がほぼ道沿いにあり、見つけたのは東京都側です。

まぎれもなく近所産です。これにて家の近所で独自に見つけたクワガタムシはコクワガタ・スジクワガタ・ノコギリクワガタの3種になりました。

 


都県境を越えて山道を下りました。見つけたスジクワガタ以外にクワガタムシはいませんでした。

 


駅の方へ自転車を走らすと…何かが飛んでいるではありませんか!?

 


猛禽類を模した凧のようです。スズメとか烏等の鳥避けでしょう。鷲や鷹、隼といった猛禽類は生態系の頂点なのです。月末になれば、梨の収穫期を迎えます。

再び都県境を越えて東京都内に戻り、6月に採集したノコギリクワガタの♀をリリースした後は帰宅しました。

 


帰宅後に採集したスジクワガタの♂です。大顎の先が斧みたいでかっこいいです。それでも25mmぐらいです。しかし、自分ちの近所で見つかった意義は大きいでしょう。

 


成虫自体がコクワガタより小さいので、コバエシャッタータイニーへ入れて飼育することにしました。

あとはお嫁さんですね。生息地がよこやまの道沿いに連続している可能性は非常に高いですし、今回の発見はそれを証明することにもなるでしょう。

7月初の夜間観察

今日は梅雨の晴れ間で真夏の暑さとなりました。まだ梅雨真っ只中とはいえ、7月になれば晴れると暑くなります。

昨日はフジテレビで放映された「世界の何だコレ!?ミステリーSP【日本で起きた!摩訶フシギな現象SP】」にて幻の駅「きさらぎ駅」も出て、16年以上経った今でも検証する人がいる等、語り継がれています。

パラレルワールドもそうですが、あの後では真っ暗な山道が入り口にさえ見えてくるんですよね…。

 


そんな異世界への入り口をイメージして真っ黒な画像をUPしてみました。パラレルワールド…しかし、そんな簡単に行ける筈はありませんね。昭和がまだずっと続いて昭和95年、あるいはまだ平成が続いて平成32年だったり。。。

 


山道は当然ながら懐中電灯がなければ真っ暗で歩くことすらできません。やっと見つけたのは蛾です。今年は新しく樹液が出始めた木もあります。しかし、クワガタはあまり出ていません。

 


ようやくクワガタを見つけ、撮影後に採集しました。同じサイズのコクワガタなら内歯がないですし、あることからスジクワガタのようです。

帰宅後に詳しく調べた結果、スジクワガタと判定、今季初確認となりました。

 


同じ木で樹液を吸っているケシキスイを発見、撮影しました。この木の樹液を吸って満腹になったとみられます。

山道を歩いて自転車を置いたところに戻り、帰宅しました。カレンダーの年号が令和2年であることから、パラレルワールドに行った訳ではありませんね、ハイ。

いつもと変わらない光景でもカレンダーの年号が昭和95年または平成32年だったら、そこは間違いなくパラレルワールドということでしょうね。まあ、別にオカルトマニアじゃないんですが。

スジクワガタ産卵セット

今日から関東も梅雨入りです。午前中は天気が良かったですが、昼過ぎから雨が降り出し、大雨でのスタートとなりました。

 


テレワークでの仕事が終わった後、スジクワガタの産卵セットをしました。

昨日の夕方から材を仕込んでおきました。

 


コクワガタより小さいので、コバエシャッタータイニーで産卵セットをしてみることにしました。柔らかくて高湿度の材を好むようなので、水切りせずにマットへ半分ぐらい埋め込みました。

産卵セットに♀を放しましたが…こんな大きかったけ?と錯覚するぐらいでした。20mmに満たない大きさですが、コバエシャッタータイニーへ入れると容器が小さいからか大きく見えてしまいます。

 


もう1頭もセットしましたが、♀はすぐに樹皮の下へ潜り込んでしまいました。

餌交換時、青森産の♀および地元産の2♂が死亡していたのが確認されました。ドルクス族ですが、スジクワガタは短命なようです。無事に冬を越せただけでもましですが…。

セットした2♀はそんなに長くはないでしょう。地元産はまたいつでも採集できますが、今年も見られるとしたら来週後半以降となるでしょう。

肝心の材が余ったので、何とかしなければ…。スジクワガタのブリードは難しいので、産卵してくれるでしょうか?

越冬明け・2

今日は昨日より雲の多い天気でした。気温は高めですが、週末は土曜日が暖かい雨、日曜日は雪になる見込みです。

昨日(3月26日)の餌交換ではコクワガタとスジクワガタを起こしました。

 


まずは青森産コクワガタです。昨年9月の青森遠征時に採集したものです。採集時、コクワガタの飛来に気づけば、周辺の捜索でオオクワガタを見つけられた可能性があります。東北遠征時、コクワガタが来るかどうかでオオクワガタが来るかカギを握っているともいえるでしょう。

 


続いてスジクワガタです。地元で採集したもので、ペアを一緒にコバエシャッタータイニーへ入れました。

ご覧のとおりコクワガタより小さいので、タイニーサイズにペアで入れても余裕で収まります。産卵は難しいので、成功率を上げるならまずはペアリングした方がいいとの判断です。

自分ちの近くにスジクワガタが多くいるだけでも驚きモノですね(;^_^A

 


こちらは青森産のスジクワガタです。青森遠征時に何度か採集していますが、毎回採集できている訳ではありません。かといって、狙ったからといっても採れるわけではないので、意外と難しいです。自分ちの近くは多産地といえるレベルでしょう。

これから4月に向け、気温が上がっていくので、餌交換時に順次起こすといった形となります。あと1か月半で訪れる樹液採集シーズン、今季はどんな虫相を見せてくれるのでしょうか。

スジクワガタ越冬準備

金曜日から降り続いた雨は今朝、やっと止みました。しかし、南からの暖かい空気が流れ込んだため、季節外れの暖かさとなりました。

午前中にLUMBERJACKへ行った後、午後はスジクワガタの越冬準備をしました。

 


コバエシャッターミニに仕切りを取り付け、マットと水苔、餌ゼリーを入れました。水苔を入れるメリットは保水効果と転倒防止材代わりで、一石二鳥です。

コクワガタより小さいですね…。家の近所で見つかったものとはいえ、コクワガタという競合種が少なかったからでしょうか。

 


今季、近所では3♂3♀採集したのですが、マット切れのため、2ペア分しかできず、残りは来週です。

メインフィールドが変わるきっかけを作った虫であり、今季もブリードは失敗はしましたが、自分ちの近所で普通に見つかるとは思ってもいなかったことでしょう。