全廃から10年、九州ブルトレメモリアル(1)

今日で九州ブルトレが全廃されて10年になります。10年ひと昔といいますが、最後まで残った寝台特急「富士・はやぶさ」が終着駅に到着した時点で九州ブルトレの歴史に幕が下りました。

2000~2004年までは九州へも出向いて撮影もしていますが、フィルム時代で点数も多いので、まずは末期の本州内からメモリアルとして紹介します。

 


※寝台特急「富士・はやぶさ」/東海道本線三島~函南間:2008年3月22日撮影

富士山バックに東京へ向かう寝台特急「富士・はやぶさ」です。単独運転時代から「富士」と富士山のごろ合わせで撮影してきましたが、廃止が1年後に決まりファンが殺到してまともに撮れなくなる前に撮っておこう…と訪れました。廃止まであと1年だというのに、すでに数人のファンが訪れていました。

富士山バックでは最後のワンカットになりました。

 


※寝台特急「富士・はやぶさ」/東海道本線藤沢~大船間にて:2008年3月23日撮影

藤沢駅から東京方へ1kmほど先にある踏切跡から撮影しました。急行「東海」⇒特急「東海」撮影で何度も訪れた撮影地です。

 


※寝台特急「富士・はやぶさ」/東海道本線平塚~茅ヶ崎間:2009年1月12日撮影

茅ヶ崎駅から平塚方へ1.5kmほど行った先の踏切から撮影しました。廃止まであと2か月余りとなりましたが、撮影者は私の他に1人しかおらず、静かに撮影ができました。

 


※寝台特急「富士・はやぶさ」/東海道本線沼津~三嶋間:2009年3月7日撮影

天気予報を信じて富士山バックを狙おうと試みましたが、生憎雲が多く富士山が隠れてしまいました。独立峰の撮影の難しさを思い知らされたカットとなりました。雲1つなくすっきり晴れていれば、富士山が綺麗に収まったことでしょう。

 


※寝台特急「富士・はやぶさ」/東海道本線川崎~鎌田間:2009年3月14日撮影

遂に迎えた最終日、この日は廃止を惜しむのかのように朝から雨が降っていました。しかし、途中の大雨規制で1時間半も遅れ、最後のワンカットとなりました。

 

九州ブルートレインは青函トンネルが開通して「北斗星」がデビューするまで、憧れのブルートレインでした。ブルトレブームの頃、寝台特急「富士」が日豊本線経由で東京~西鹿児島間を24時間以上かけて走破した日本最長距離列車だったことも一因でした。

寝台特急「北斗星」は豪華路線を取っていたので、憧れの的はそちらに移ってしまいましたが、九州ブルートレインには長い伝統があり、根強いファンがいたのも確かです。

結果的には先細り傾向をたどってしまいましたが、最後までその雄姿を収められたのも、子供の頃の憧れは失っていなかったといえるでしょう。

「はやぶさ」は東北・北海道新幹線へ、「さくら」「みずほ」は山陽・九州新幹線へ、それぞれ新幹線へ愛称が受け継がれましたが、寝台特急時代があったことを忘れてはなりません。それが、ブルトレブームを経験したファンの使命でもあります。

寝台特急「北斗星」の思い出

31年前の今日は青函トンネルが開通し、一番の目玉は寝台特急「北斗星」の誕生でした。そして北海道新幹線開業を前に2015年、定期運転を終了したのも同じ日です。定期運転は丁度27年間だったことになります。

facebookでも「北斗星」の思い出が語られているところもありますので、過去の写真からいくつかピックアップします。

 


※寝台特急「北斗星小樽号」/函館本線張碓(当時)~朝里間:1999年7月25日撮影

寝台特急「カシオペア」がデビューした1999年、「北斗星1号」のスジを小樽まで延長し、「北斗星小樽号」として運転されました。日本海を絡めて俯瞰撮影できるポイントがあり、撮影に臨みましたが、この時期特有の蝦夷梅雨の影響か、霞んでいました。

機関車のライトで辛うじてわかるのが救いでしょうか。

 


※寝台特急「北斗星1号」/千歳線北広島~上野幌間:2000年3月11日撮影

寝台特急「カシオペア」がデビューして初めての冬を迎え、3月に北海道まで撮影に行った時のひとコマです。朝方まで雪が降っていたおかげで雪煙を巻き上げて疾走する写真を撮ることができました。以後、これに魅せられて冬には東北や北海道へ寝台列車の写真を撮りに行くスタイルが出来上がったのです。

 


※寝台特急「北斗星ニセコスキー」/函館本線張碓(当時)~朝里間:2001年2月5日撮影

スキーブームで首都圏からニセコや倶知安等へのスキー客輸送目的で函館本線“山線”経由で運転されました。札幌到着後、手稲にある札幌運転所へ回送するため、小樽~札幌間はプッシュプル運転でした。

 


※寝台特急「北斗星2号」/東北本線蓮田~東大宮間:2005年1月9日撮影

冬の関東平野を駆けるひとコマです。機関車や客車の足回りに雪が残っていることから、東北・北海道地方での厳しさを伝えると同時に北国からお土産でもありました。

 


※寝台特急「北斗星」/千歳線島松~北広島間にて;2009年2月8日撮影

当時利用していた婚活サイトでの雪まつりオフに参加した翌朝に撮影しました。晴れると逆光ですが、雪による反射でレフ効果があり、違った絵が出来上がりました。

 


※寝台特急「北斗星」/千歳線上野幌~新札幌間:2012年3月10日撮影

3月になって線路の雪は解けてしまいましたが、冬とは違った柔らかい陽光の下で撮影することができました。ヘッドマークの取り付け方が何故か45度斜めになっていました。

 


※寝台特急「北斗星」/東北本線蓮田~東大宮間にて:2012年9月1日撮影

本州内の牽引機がEF81からEF510に代わった後のもので、先行の「カシオペア」はシルバー塗装の銀釜が牽引していました。

当時、JR貨物から安中貨物の委託を受けており、青釜13両、銀釜2両の合計15両が製造されました。委託解消や北海道新幹線開業絡みで列車が廃止されると、15両全てJR貨物に売却されました。

 


※寝台特急「北斗星」/千歳線上野幌~西の里(信)間:2013年3月8日

札幌発時刻が17時台なので、夕暮れの上り列車の撮影にチャレンジしてみたひとコマです。客車の明かりの色が暖かみを醸し出していました。

 


※寝台特急「北斗星」/津軽線油川~津軽宮田間:2013年7月16日撮影

十和田湖周辺でのクワガタ採集後、早朝の急行「はまなす」撮影時に撮った一コマです。天気予報では晴れる筈でしたが、海霧の影響で露出が厳しい条件下となりました。しかし、デジタルの強みを生かし、ISO感度を1600に上げて対応しました。フィルムだったら、柔軟な対応は不可能だったでしょう。

結局は唯一のED79牽引のカットになりましたが、今となっては貴重なひとコマです。

 


※寝台特急「北斗星」/室蘭本線大岸~豊浦間:2014年3月3日撮影

これまでは北海道内でも札幌周辺の電化区間ばかりでしたが、非電化区間での撮影は長年の悲願でした。雪が少なく、宿はどこに?がネックでしたが、豊浦温泉に泊まることで悲願を達成することができました。

線路の雪は解けていましたが、線路とは反対側に片側だけ雪煙を上げているので、よしとしましょう。今では一番のお気に入りのカットで、facebookでのカバー写真に使用しています。

 


※寝台特急「北斗星」/函館本線苗穂~白石間にて:2014年3月4日撮影

夕暮れの札幌駅を発ち、苗穂駅通過を撮影したひとコマです。まだ17時台ですが、雲が低く垂れこめ、暗くなっています。しかし、冬の夕暮れ…といいたいところですが、冬場だったら日没が早くて真っ暗になるので撮れなかったことでしょう。

 


※寝台特急「北斗星」/千歳線恵み野~島松間:2014年3月5日撮影

陸橋から縦位置で撮影しました。線路がアップダウンしているので、姿勢を強調できたかは分かりませんが、貨物列車だったら本州からのはコンテナ車を20両連結しているので可能でしょう。

 

寝台列車の写真を本格的に撮り始めたのが1998年初夏で20年以上になります。寝台列車が統廃合や車両老朽化、新幹線開業で次々と廃止される中、北海道寝台特急も例外ではありませんでした。

寝台特急「北斗星」が廃止されたことにより、ブルートレインは60年近い歴史に幕を下ろしました。昭和から平成へ、その平成時代も終わろうとしています。平成時代末期までブルートレインが全国を走っていたことを次の時代へ語り継いていかなければなりません。

ブルートレインブームを経験した者にとって、語り継ぐことは使命でもあります。